ノリユキ サナダ
UC0042年、日本の新鴨川市に生まれる。
0071年に「日出る國」でナオッキー賞、ア・クッタリバー賞受賞。
代表作は0075年出版の「ジオンとナチス、新帝国主義」がベストセラー。
今大戦に於ける警鐘を早くから促していた一人でもある。
取材においては現場第一主義のドキュメント作家である。


主催者よりのご挨拶「一年戦争回顧録 鉄巨人の足跡」

これらは、ドキュメント作家である私が、主に各方面より収集、また取材、撮影した、一年戦争の記録である

この戦争で、いったいどれだけの人が死んだと言うのだろう?

中世と言われる「宇宙世紀」以前の旧来の戦争では、まず有り得ないほどの陰惨さであった

オーストラリア大陸の地形を大きく変える惨事となったコロニー落とし、月面からのマス・ドライバーによる絨毯爆撃、

そして、鉄の巨人「モビルスーツ」による地球侵攻、

それらにより徹底的に破壊された幾つもの村や町、そして都市、

ボロ布のようになって、いたるところに崩れ落ちる「人」であったであろう亡骸、

鉄の巨人達が通った跡には、きまってこのような風景が広がり、

辺りは、焼け爛れたにおいと死臭、すすり泣く人々の声と重苦しい空気でむせかえるようであった

戦時中、私がカメラを持って各地を回って見たものとは、そんな、目を背けたくなるシーンばかりであった

それらは私の一存で、今回の展示内容から敢えて省かして貰っている

そして、この戦争に関わり、また巻き込まれていった人々の代わりとして

モビルスーツという「人の影」「鉄の巨人」を主に取り上げる事にした

これら宇宙世紀最新の兵器や軍隊の、勇ましく雄々しい部分のみに魅せられる人もいるであろう

しかしそれらも踏まえた上での、この展示内容にした事に理解をして頂きたい

この戦争が、あまりにも残酷すぎたからだ、

第一、そんなシーンはわざわざここで取り上げなくても、皆さん方も見てきた事とも思う

私自身、この戦争で知人6人が命を落としている

もう、人の死に顔は見たくない、これ以上こんなことが当たり前になって欲しくない

せめて、そんな主催者側の思い入れとして、このような方向性にさせていただいた 

 

母なる地球の子らの中で、その生命の頂点に立つ人間は、もっと利口な生き物である筈、

何よりもっとわかりあえる筈である

誰の人生にもやがて終焉の時は来るが、その「記憶」は人の英知として、

間違いなく後世へ受け継いでいけるものである

一説には総人口の約半数、60億もの命を奪う結果となった今大戦

この愚行も、きっと後の世に教訓となって受け継がれることだろう

人の歴史が続くかぎり、もうこのようなことはあるまい

私は、そう信じている

そのための、ほんのちょっとしたお手伝いが

報道側の人間として、こうして出来たことを私は誇りに思う

 

最後に

オデッサの地で、私の腕の中で息絶えていった全身火傷の幼女、

ラスベガスの街で出会った、廃墟ビルに隠れ住む身寄りのない少年達、

連邦兵士の息子を失い、毎日窓の外をいつまでもいつまでも眺め続けていた老女、

フィリピンの山奥で、公国軍に対しゲリラ活動を続けていた村の人々、、、

私は、あなた達を救ってあげることも、手助けしてあげることすらもできなかった

どこまでも中途半端な傍観者であったことを、今でも申し訳なく思っております

 

ただ、破壊は憎しみを生み、その憎しみは報復となり、また新たな憎しみを生む、

戦争は終わりました

新しい時代を、これから一緒に作りあげていきましょう

 

ノリユキ・サナダ UC0080年11月1日


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支援・協力してくださった組織・団体名(順不同)
これらを公開するにあたり、映像・解説に対し、多大なる支援と協力をしてくださった皆様に
この場を借り、厚くお礼を申し上げます

 

国家機関、地方公共団体など
ジオン共和国情報省 地球連邦政府国家安全保障委員会 トビリシ市役所福祉第一課 リア防空隊第一師団
新鴨川市漁業組合 フロリダ海上保安庁

政治組織
ネオジオン党

宗教法人
宗教法人 新人類の光

企業
アナハイムエレクトロニクスコーポレーション ジオニックコーポレーション ナイコンコーポレーション
三沢住宅建設株式会社 株式会社ヤムラ総合研究所 ライト通信コーポレーション
ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社 バリューコマース株式会社 株式会社電脳広告代理人
ワンダーマンD2コーポレーション

通信社、新聞社、出版社
株式会社千葉日報 デイリーコンゴ通信 ダブルスター出版株式会社

研究団体
私設ミノフスキー物理学会 東京湾大学ジオンMS・MA同好会 MSテクノロジー研究所 日本橋大学一年戦争戦術研究会
早稲田大学ガンダム研究会

 ボランティア団体
一年戦争被害者救済組織 一年戦争戦没者追悼委員会 東京支部


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