MS-07B GOUF (PRINCIPALITY OF ZEON)
UC0080 8月上旬、ギアナ高地 別名「ジャブロー」地域
映像は、戦後のギアナ高地を調査に訪れた自然保護団体が撮影したものである
大地に横たわるモビルスーツは、公国軍の白兵戦用モビルスーツであるMS-07Bグフ、
この地球で最も古い地質からなるこの地域に、今もこのようにモビルスーツや戦闘車両が放置されている
立ち入り禁止地区の向こうは、更にこれを越える鉄の屍が累々とあることであろう
ギアナ高地は南アメリカ大陸の北部、オリノコ川、エキセボ川に囲まれた、
大小100以上ものテーブルマウンテンが集中する高地帯、
そしてここはまた、地球連邦の最大の軍需施設である「ジャブロー」が、その地下一帯に存在していることでも有名であり、
戦中、幾度となく公国軍が大規模な攻撃を行った激戦地帯でもある
当初、公国軍はジャブローの正確な規模や進入ルートを、その深いジャングルや、
ほぼ垂直に切り立った楯状地に阻まれ、完全には把握できてはおらず、
その攻撃の術も、航空機による高航度からの絨毯爆撃などにみられる「当てずっぽう」ともいえるものが主であったが、
特殊部隊などにより、徐々に幾つかの侵入ルートが解明されるに従い、
「ジャブロー攻略」へ投入される戦力も、航空機からモビルスーツに置き換えられていった
20億年ほど前からの太古の大地の上に、ここでしか存在しない固有の動植物群を踏み潰し、横たわり放置される、
戦いのために生まれた、この「鉄の巨人」の終焉の有り様とは、一体、如何なものなのだろう?
同行させてもらった環境保護団体のメンバーは、この様子を見て絶叫していたが、
私はまた彼らとは(多分)違う想いから、心の中で叫ばずにはいられなかった
戦争は、私達に色々なものを残していった
<<<back Next>>>
| 戦争写真展を個別に閲覧|
|